放射線治療
放射線治療とは?
腫瘍の治療には、①外科療法、②放射線療法、③化学療法、④免疫細胞療法の4種類があり、腫瘍の種類や進行状況を考えながら治療方法を考えていきます。
それぞれの治療にはメリット・デメリットがありますので、当院では飼主様としっかりお話をして治療方針を決めながら進めていきます。
①外科療法 | ②放射線療法 | ③化学療法 | ④免疫細胞療法 | |
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治療方法 |
手術によって腫瘍を切除 |
放射線を腫瘍に照射 |
抗がん剤を投与 |
リンパ球を再び体内に戻す |
治療対象 |
局所 |
局所 |
全身 |
全身 |
治療効果 |
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副作用 |
臓器侵襲による出血のリスクおよび正常臓器機能の低下・喪失 |
がん局部周囲の正常細胞も傷害されるため、後遺症が残る場合もある |
増殖の早い細胞に対して働くため、ガン細胞のみならず正常細胞もダメージを受ける。 |
軽微な発熱がまれにみられることがある。 |
当院の放射線治療器について
放射線治療機には大きく分けて以下の2つがあります。
オルソボルテージ:500kV以下のもの
メガボルテージ:1000kV以上のもの
当院にある放射線治療機はオルソボルテージで低出力のものです。
オルソボルテージの適応ではない場合や、メガボルテージの治療を希望される方は他院様をご紹介させていただきます。
放射線治療の目的
2つの放射線治療
放射線治療には、①根治的放射線治療と②緩和的放射線治療の2つがあります。
目的 | 照射量と期間 | |
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①根治的放射線治療 |
腫瘍の根治を目的とする。 |
1回に少量の放射線量で多分割照射をします。 |
②緩和的放射線治療 |
腫瘍による痛みや症状の緩和を目的とする。 |
高線量を週に1回で5回から6回、5週から6週の照射を行います。 |
放射線治療の副作用について
放射線療法の副作用には①急性型副作用、②遅延型副作用の2種類があります。
①急性型副作用 |
通常は治療開始から2〜3週間位からはじまり、プロトコールの終了後2週間程度でおさまります。皮膚のふけや皮膚炎、脱毛などがおこります。重度の場合はやけどのような症状になります。 |
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②遅延型副作用 |
放射線治療後6〜12ヶ月後くらいに起こる副作用で脱毛や毛色の変化や重篤な場合は骨や皮膚の壊死を起こします。 |
放射線治療の適応症例
放射線治療の適応症例は大きく分けて下記の3つがあります。
①外科手術が難しい場所 |
通腫瘍は外科手術の適応では無い場所にある場合、口腔内や鼻腔内などの手術で完全に摘出が難しい場所や、足先など摘出すると皮膚の縫合が難しい場所に腫瘍がある場合などに適応になります。 |
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②細胞レベルに腫瘍が 残存している場合 |
手術を行ったけれど、病理検査でマージンがプラスで帰ってきたなどの場合、再手術での摘出が難しい場合など、細胞レベルで腫瘍が残っている際に補助的に治療をおこないます。 |
③緩和的な放射線療法 |
腫瘍による痛みの緩和や出血の抑制などで、生活の質の維持を目指すために行います。 |